豊栖さんが栽培に成功したパパイア=藍住町乙瀬

 藍住町奥野の農業研修生豊栖健さん(45)らがパパイアの栽培に成功し、初出荷した。中南米原産のパパイアは国内生産量のほとんどが沖縄県産。県によると、これまでに県内でパパイアの本格栽培は確認されておらず、産地化が進むかどうか注目される。

 豊栖さんは1~2月、沖縄県から種を仕入れて苗を育成。4~5月に自宅近くの3カ所の畑(計16アール)に定植したところ、多くの苗が高さ3メートルほどに成長した。8月から10月にかけて約3トンを収穫し、仲卸業者を通じて全国各地のスーパーやデパートに出荷した。店頭価格は1キロ当たり400円程度。

 栽培は、豊栖さんを指導する同町乙瀬、育苗農家一宮健二さん(57)が発案した。一宮さんは徳島で露地栽培が可能な土づくりや肥料のやり方などを開発し、県内外の生産者ら14人に取り組むよう呼び掛けた。このうち豊栖さんら4人が栽培に成功した。豊栖さんは一宮さんのアドバイスを受けながら、畑の周囲に風よけのための雑草を植えたり、肥料を試したりするなど工夫した。

 熟す前のパパイアには、生活習慣病予防に有効とされるポリフェノールなどの抗酸化物質が多く含まれる。カレーやみそ汁などの料理にも使用できるため、都市部を中心に需要が伸びている。

 初出荷を終えた豊栖さんは「市場開拓の足がかりができた」と手応えを感じており、来年以降も栽培を続けるという。

 県もうかるブランド推進課は「パパイアはゴーヤーのように今後の需要増が期待できる。産地化されれば、県としても支援できる部分があるはず」としている。