鼻緒の食い込みを防ぐ阿波踊り専用下駄を持つ河野さん=勝浦町生名

 阿波踊りの女踊りで下駄(げた)の鼻緒が足に食い込まないよう形状を工夫した「阿波踊り専用下駄」を、勝浦町生名の柔道整復師、河野修平さん(37)が考案した。下駄に刻んだ溝と足袋に取り付けたストッパーで足のずれを抑える仕組み。試用した踊り子から「足が痛くならない」と好評で、インターネットで販売を始めた。

 専用下駄は、足を載せる部分の中央に溝(幅2・7センチ、長さ7・5センチ、深さ0・6センチ)がある。専用の足袋の下部に取り付けた樹脂製ストッパー(長さと幅各2・5センチ、高さ0・5センチ)がこの溝に収まり、足が必要以上につま先方向に動かないようにしている。

 女踊りはつま先立ちで踊るため、鼻緒が食い込んで親指と人さし指の間が痛くなったり、鼻緒が伸びて指が直接地面とこすれたりすることがある。踊り子は指の間にスポンジを入れるなど、それぞれに対策を工夫しているが、踊り終えると足袋に血がにじむこともある。

 河野さんは有名連の葵連で男踊りを担当しており、6年前に連員から悩みを聞き、専用の下駄を作ろうと思い立った。溝の幅やストッパーの厚み、素材などを変えて20回以上試作を重ね、今春完成させた。

 外見は一般的な下駄と変わらず、着脱しやすいよう溝の長さを工夫している。ストッパーの位置を変えることで履き心地を調整することもできる。

 勝浦町商工会ホームページから、下駄と足袋、ストッパーのセットを9千円(税別)で購入できる。河野さんは「足への負担を気にせず踊りに打ち込めるのでは。痛みを少しでも和らげて笑顔で踊ってもらいたい」と話している。