三好市が大歩危、祖谷両地区で試験走行を始める超小型モビリティ(市提供)

 三好市は近く、「超小型モビリティ」と呼ばれる2人乗り電気自動車(EV)の試験走行を同市大歩危、祖谷両地区で始める。道幅が狭く、訪問しにくい観光スポットへの移動に活用できるかどうか検討し、2016年度に一般向けの実証実験を行う考えだ。

 2人乗りEVは全長2・3メートル、幅1・2メートル、高さ1・5メートルで丸みを帯びた形が特徴。約4時間の充電で約100キロ走り、普通免許があれば運転できる。

 市は25日に学識経験者や地元住民、交通、観光関係の各団体などでつくる検討委員会を発足させ、16年3月末までテスト走行を重ねる。テストが順調なら16年度は10台増やして一般向けに貸し出す実証実験を行い、17年度のレンタルサービス開始を目指す。

 大歩危・祖谷地区には年間約70万人の観光客が訪れており、その多くが祖谷のかずら橋、大歩危峡、祖谷渓の三大名所に集中。これらの周辺には平家伝説ゆかりの阿佐家住宅や鉾神社(いずれも東祖谷)、妖怪・巨木の里(山城町)などがあるが、乗用車では行きづらく、観光資源として十分生かせていない。

 このため市は、市内の隅々まで楽しんでもらうことで滞在型観光をアピールしようと、小回りの利く2人乗りEVに着目した。

 2人乗りEVは国土交通省が全国で導入を進めており、14年度までに全国39の自治体が実証実験を行った。三好市は15年6月に県内で初めてモデル地区に選ばれ、15年度事業費303万円のうち100万円の補助を受けた。

 市は本格導入に向け、衛星利用測位システム(GPS)を利用した専用ナビゲーションの導入や観光地の周遊マップ作りも検討する。市観光課は「車自体も観光の目玉になる。日本の原風景や文化が残る隠れた名所をPRしたい」としている。