「マイナンバーの登録に5万円が必要」などと、マイナンバー制度に便乗して現金を要求する不審な電話が徳島県内で初めて確認されたことが13日、分かった。県警によると、電話は11日に個人宅にあり、現金をだまし取られるなどの被害はなかった。全国では現金を払ってしまう被害も発生しており、県警は注意するよう呼び掛けている。
捜査2課によると、11日午前10時ごろ、県央部に住む60代の無職女性宅に、男の声で「マイナンバーの登録手続きをするのに5万円掛かるので用意しておいてください」と電話があった。不審に思った女性はすぐに切り、最寄りの警察署に連絡した。
県警に寄せられているマイナンバー絡みの相談は13日現在、この1件だけという。
消費者庁によると、マイナンバー制度に便乗した詐欺被害は南関東で1件、香川県で2件発生している。香川では4、5の両日に2人組の男が女性宅2軒を訪れ「マイナンバーや通知カードは届いているか」「いつ通知が来るか知りたければ5千円で調べる」「通知カードが届いていない場合は、1万5千円払えば2時間以内に宅配便で送る」などと話し、計2万円をだまし取った。
マイナンバー制度に絡み、年金受給者かどうかを聞いたり口座番号を尋ねたりする電話やメール、訪問を受けたという相談も、12日までに109件寄せられている。
県警は、県内でも同様の不審電話が増える可能性があるとみており「登録手続きなどでお金が掛かることは一切ない」として、不審な電話や訪問があった場合はすぐ警察に相談するよう求めている。