湾口防波堤が築かれる前の海陽町浅川湾=1964(昭和39)年、本社所蔵写真

湾口防波堤が築かれる前の海陽町浅川湾=1964(昭和39)年、本社所蔵写真

 この写真は1964(昭和39)年に海陽町浅川の加島付近を撮影したもの。画面手前の川は伊勢田川。中央の丸い入り江の岬状の場所が加島で、さらに奥には出羽島や牟岐大島がかすんで見える。

 地形は今と大きく変わらないように見えるが、伊勢田川に架かる橋が1本しかない。現在は国道55号の拡幅とルート変更に伴い、橋の写真左側(北西)に伊勢田川橋が架けられている。

 さらに左側の線路もない。まだ牟岐駅から海部駅への鉄道延長工事は始まっていなかった。加島の県栽培漁業センターもない。

 右上にほんの少し写っているのが網代崎。画面の海のほとんどが浅川湾である。水深が浅い湾は大地震の際に津波が発生しやすく、町は46年の昭和南海地震で大きな被害を受けた。

 95年から2006年にかけ、湾口の北側と南側に分けて総延長740メートルの防波堤が築かれ、外海に向かって大きく開いた景観は姿を消した。