地域の文化祭で園児と一緒に阿波踊りを楽しむ「甲子連」のメンバーら=西宮市内

 兵庫県西宮市の住民が、阿波踊りを生きがいづくりに役立てている。太平洋戦争中に三好市池田町へ疎開した経験がある荒岡小夜子さん(77)=西宮市=が中心となって参加者を募り、9年前に立ち上げた阿波踊り同好会「甲子連」がその舞台。練習を重ねて地域のイベントに出演するなど、活動の幅を広げている。

 甲子連が結成された2006年当時、西宮市では阪神大震災で被災した住民の心の復興と健康づくりが課題だった。神戸市の阿波踊り連に所属していた荒岡さんが「心と体のリハビリには阿波踊りが一番」と呼び掛けたところ、高齢者を中心に約20人が集まった。

 メンバーは月2回、西宮市内の公民館に集まり、荒岡さんの指導で練習を重ねている。平均年齢は70歳を上回っているものの、リズムに合わせて踊り、メンバー同士の会話も楽しみながら充実したひとときを過ごしている。

 対外的な活動も積極的に進めており、高齢者福祉施設の慰問やイベント出演なども次々とこなす。10月15日に同市内であった文化祭では10人がそろいの着物姿で踊り、観客から盛んな拍手を受けた。地元保育所の園児らも加わり、会場全体で阿波踊りを楽しんだ。

 結成当初から参加している吉田昌美さん(78)=西宮市=は「阿波踊りになじみはなかったけど、踊ると楽しく、見る人が喜んでくれるのもうれしい。これからも続けたい」と声を弾ませる。

 荒岡さんは「踊ることで私たちが元気をもらっているように感じる。日本が誇る阿波踊りを今後も広めていきたい」と意気込んでいる。