松茂係長そっくりのパンを作ったスタッフ=松茂町のパン工房「ぱんぱかぱん」

 知的障害者が働く松茂町のパン工房「ぱんぱかぱん」が商品化した、町のマスコットキャラクター「松茂係長」を模したなると金時入りのあんパンが人気を集めている。一日に作る数は販売開始時の4~5倍に増え、障害者らの意欲向上につながっている。

 パンは、月のウサギをモチーフにした松茂係長の体つきを表現して丸く焼き上げ、目鼻や胸元にあるトレードマーク「松」の字をチョコレートペンで描いた。パンの中には、サツマイモを練ったあんと、角切りしたなると金時を詰めている。

 工房を運営する指定障害福祉サービス事業所「なごみ」の職員が考案し、2月に販売を開始。当初は一日5個程度を作っていたところ、タウン誌で紹介されるなどして購入客が増えた。6月からは一日20~25個製造しており、店の人気ナンバーワン商品になった。

 パン作りを担当する冨士村志穂さん(26)=徳島市北沖洲1=は「体型がおじさんぽくて、哀愁とかわいさを表現できた」。橋本千慧さん(31)=板野町大寺=は「多くの人に食べてもらえるよう頑張りたい」と話している。

 1個110円。障害者支援施設・吉野川育成園(同町笹木野)の敷地内の店で、土日祝日を除く午前11時~午後4時に販売している。