上勝町が同町福原で整備を進めていた葉っぱビジネス「彩」の生産者育成拠点「彩山」が24日、オープンする。勝浦川を挟んだ約30ヘクタールの杉山に、移住者らが就業体験する「彩山実習園」と連絡橋「いろどり橋」を設置し、にぎわいづくりや観光振興を図る。
実習園は杉山の約0・5ヘクタール分に、つまものとして出荷する桜やモミジなど15種類の苗木を植えた。彩農家を目指す移住者らの実習や、企業・団体の視察の場として活用する。
いろどり橋は、勝浦川の北岸と南岸をつなぐ全長62メートル、幅1・5メートルのつり橋。15メートルの高さから四季折々の景色が見渡せる。橋を含めた景観を目玉とし、健康づくりと観光を組み合わせた「ヘルスツーリズム」の周遊コースづくりを進める。
町は2019年度末までに▽彩山やいろどり橋を活用した商品開発などで1600万円の収益を上げる▽彩農家や関連ビジネスの移住者を10人増やす―を目指す。
彩山の整備は、町が第三セクター・いろどりや月ケ谷温泉周辺施設などと連携し、14年度から進めてきた。事業費は約1億9700円。今後、敷地内の未整備区域に実習園を広げていくほか、杉を間伐して自然林を残すエリアを設ける。
24日の渡橋式には、花本靖町長や観光事業で連携する大手旅行会社の東武トップツアーズ(東京)の坂巻伸昭社長らが出席する。
花本町長は「地場産業の振興を図るとともに、観光事業の中核施設として、町を活性化させたい」と話している。