物流事業の東海運(徳島市)が23、24の両日、ロシア極東地域の中核都市ハバロフスクで、県内企業の商品を現地企業に紹介する輸出商談会を開く。県産品の輸出先は東南アジアや欧米が中心で先行企業が少なく、潜在需要が高い極東での商機拡大を後押しする。県によると、同地域で県産品の商談会が開かれるのは初めて。
商談会は、経済交流促進へ日本政府が設けたハバロフスク日本センターで開催。呼び掛けに応じた7社がフィッシュカツやイチゴ、ウエットティッシュ、馬油シャンプーなど計15種類を出品し、現地企業のバイヤーとの商談成立を目指す。
商談会の実務経験を通して輸出業務をこなせる自社の人材養成も図る。県のグローバル流通担当社員養成支援事業の助成金約450万円を活用。将来的に、県産品を極東で取り扱う商社として事業展開できないかも検討する。
国内でも、日本海側の地域ではハバロフスクへの輸出実績がある。在ハバロフスク日本総領事館によると、2012年の日本からの輸出額は7370万ドル(約90億円)で、自動車や機械、食料品などが主な品目を占めた。
東海運は、徳島からも韓国・釜山経由の航路や鳥取県境港市からのフェリー輸送、航空便を利用すれば十分可能と想定しており、「徳島とロシア極東地域の商流・物流パイプを構築し、観光、文化、教育の交流につなげていけたら」としている。