徳島県外の阿波踊り連を審査する「全国阿波おどりコンテスト」が29日、徳島市のアスティとくしまで初めて開かれる。全国各地の阿波踊り連が本場で踊る機会を設け、交流を広げるきっかけにしようと県が企画した。関東や関西など、阿波踊りが盛んな地域に県の担当者が出向いてPRし、1府4県から計8連が参加することになっている。

 コンテストは大鳴門橋開通30周年記念事業「阿波おどり大絵巻」の一環で行う。午前9時15分ごろから各連がステージで5分間の踊りを披露し、県阿波踊り協会と阿波おどり振興協会の連長ら6人が、踊りの技術や鳴り物との調和などを審査する。入場無料で、誰でも観覧できる。

 県外では30カ所以上で阿波踊りの祭りが行われており、徳島市とともに「日本三大阿波踊り」に数えられる東京・高円寺には約30、埼玉・南越谷には約50の連がある。今回は南越谷から3連が参加するほか、兵庫県から2連、大阪府と岡山県、香川県から各1連が出場する。

 コンテストでは、3位までと特別賞に選ばれた連に阿波踊り用品の購入に使える商品券と県の特産品を贈る。参加した全ての連に、2016年の徳島市の阿波踊りで両国橋南おどり広場で踊りを披露する優先権が与えられる。

 前日の28日には両協会に所属する有名連の踊り子や鳴り物担当者から指導を受けられる「阿波おどり伝承塾」や伝承塾の講師と親睦を深める交流会が開かれる。県観光政策課は「交流を広げて阿波踊りがさらに盛り上がってくれれば」としている。