写真を拡大 レジェンドアンバサダー就任のあいさつをする青山隼さん=7月21日、鳴門ポカリスエットスタジアム

 サッカーJ2徳島ヴォルティスのレジェンドアンバサダーに、2013年のJ1昇格時のメンバーで、引退後は俳優として活躍する青山隼さん(30)が就任し21日、ホーム・鳴門ポカリスエットスタジアムで、サポーターらに向けてあいさつをした。中学時代にプレーしたFCみやぎバルセロナジュニアユースのチームメートで、ロシアワールドカップで活躍した日本代表MF香川真司選手(29)から、アンバサダー就任にあたり激励されたことも明かした。

 就任あいさつで3年ぶりにスタジアムのピッチに立った青山さんは「ただいま」とファン・サポーターに呼び掛け、拍手で迎えられた。徳島がプロサッカー選手として最も長い時間を過ごしたチームだとし、「人として、プレーヤーとしても成長し、みなさんと一緒に昇格できた。僕ができることをして、みなさんに恩返しをしたい。みなさんと協力し合いながらヴォルティスを、徳島を一緒になって盛り上げていきましょう」と呼び掛けた。

 88番のユニホームを着て登場した青山さん。現役時代は8番を付けていたことや、四国八十八カ所霊場にちなんでもらった番号であることを紹介し、「徳島には1番札所がある。アンバサダーのスタートとして歩んでいきたいと思い(番号を)いただいた」と語った。

 また、熱心なサポーターだった大杉漣さんについて「自分勝手ですが、漣さんから受け継いだ思いもあると思っている。まだまだテレビの世界ではペーペーだが力をつけて、漣さんのように、人に影響力を与えられる人間になれるように頑張りたい」と意気込みを示した。

 就任あいさつに先だって行われたトークショーでは、日本代表の香川選手から激励を受けたことを紹介。先週、一緒にフットサルをした際に、アンバサダー就任を伝えると「サッカーとは違う世界にいるけど、サッカー界に戻ってきてサッカーに、徳島に恩返しすることは大事なことだからぜひやるべきだ」と言葉をもらったことも明かした。

 苦戦を強いられているヴォルティスだが、「2013年のこの時期、15位ぐらいだった。ここから12戦負けなしで僕たちはJ1に上がった。まだまだ可能性はある。一緒に行きましょうJ1へ」とサポーターに呼び掛けた。レジェンドの力強い言葉に、呼応するかのように、この日の試合にヴォルティスは勝利を飾った。