林さん(左から3人目)と妖怪仮装グッズを作る子どもたち=三好市山城町の妖怪屋敷

林さん(左から3人目)と妖怪仮装グッズを作る子どもたち=三好市山城町の妖怪屋敷

 妖怪伝説が残る三好市山城町で、芸術家を招いて作品制作に取り組んでもらう「アーティスト・イン・レジデンス(AIR)」が始まった。妖怪伝説を題材にしたアートイベントを全国各地で手掛ける芸術家の林僚児さん(37)=長野県小諸市=が、地域住民と共に妖怪グッズを作っている。

 AIRは22日に旧上名小学校(三好市山城町)で開かれる「妖怪まつり」と、28日にJR阿波川口駅(同)周辺で行われる「土讃線開通80周年記念・やましろ狸まつり」に合わせ、市地域おこし協力隊の合田幸代さん(40)が企画。住民団体「四国の秘境 山城・大歩危妖怪村」が林さんを受け入れた。

 15日には道の駅大歩危・妖怪屋敷で妖怪の仮装グッズを作るワークショップがあり、地元の子どもら約20人が林さんのアドバイスを受けながら、「一つ目入道」のかぶり物や「鬼子」の角、タヌキ「お初さん」の耳などを和紙や針金で作った。

 19日は山城小でタヌキのちょうちん作り、20日には下名放課後児童クラブで妖怪仮装グッズ作りのワークショップがある。作品は妖怪まつりとやましろ狸まつりで使われる。

 林さんは「妖怪やタヌキ伝説を身近に感じてもらい、地元を好きになってもらうきっかけになれば」と話している。