重要無形文化財保持者認定を答申された友和嘉さん。情感豊かな語りで観客を魅了した=徳島市のあわぎんホール

 第73回夏期阿波人形浄瑠璃大会(阿波人形浄瑠璃振興会、徳島新聞社など主催)が21日、徳島市のあわぎんホールで始まった。文化審議会から重要無形文化財保持者認定を答申された義太夫語りの竹本友和嘉さん(55)=徳島市上八万町西山=と俳優原田大二郎さんが共演し、約500人を楽しませた。

 人形座の鳴門座とふれあい座が「傾城阿波の鳴門 順礼歌の段・十郎兵衛住家の段」を上演。竹本さんの語りと、その現代語訳を朗読する原田さんの情感豊かな掛け合いに合わせ、巧みな人形遣いで親子の悲哀が表現されると、客席から大きな拍手が送られた。

 海陽町出身のスタントマン杉口秀樹さんが自身で演じる十郎兵衛と、城北高民芸部などが操る人形とのチャンバラもあり、会場を沸かせた。

 22日は、勝浦座や寄井座など県内の人形座が、江戸時代より前の武士や公家などが登場する「時代物」を上演する。