男子決勝・小松島対徳島 第2ダブルス戦で勝利し優勝を決めた小松島の大塚(右)・森田組=とくぎんトモニアリーナ

 第72回徳島県中学校総合体育大会(県中体連、県教委、徳島新聞社主催)第5日は21日、鳴門市などで4競技が行われ、3競技で団体優勝校が決まった。

男子決勝リーグ・城東対城西 シングルスで相手エースに競り勝ち優勝に貢献した城東の西條=鳴門アミノバリューホール

 バドミントン男子は小松島が53年ぶり2度目の栄冠に輝いた。女子は徳島が2連覇し、優勝回数を29に伸ばした。卓球は男女とも城東が制し、男子は9年ぶり7度目、女子は13年ぶり4度目。剣道は男女とも那賀川で、男子は6年ぶり6度目、女子は7年連続18度目の頂点に立った。

 第6日の22日は相撲など8競技が行われる。

 強気の攻めで雪辱 小松島(バドミントン)

 昨年と同じ顔合わせになった男子決勝は、小松島が激戦を制し、徳島に雪辱を果たした。小松島の梶原主将は「リベンジができてうれしい」と喜んだ。

男子決勝・那賀川対北島 代表戦を制した那賀川の田上(右)=鳴門ソイジョイ武道館

 シングルス戦では、174センチの2年生エース三浦が、長身からの強烈なスマッシュでストレート勝ち。第1ダブルス戦を落として1勝1敗となり、勝負の行方は森田・大塚組の第2ダブルス戦に委ねられた。第1ゲームを落として後がなくなったが、2人は「ここから絶対に挽回する」と強気の攻めで第2ゲームを取り返すと、勝負の最終ゲームも21-19で競り勝った。

 新チーム結成後、徳島とは何度か対戦し、なかなか勝てない時期もあったが最近は接戦が多くなっていた。総体に向けて県外遠征で強豪校と対戦する中で、どんな展開でも諦めない粘り強さを磨いた。

 これまで大きな壁として立ちはだかってきた相手を倒し、堂々の徳島1位校として臨む今夏の四国総体。昨年の1回戦敗退の悔しさを知る梶原主将は「攻めと守りのパターンを増やし、まずは1勝を挙げて勝ち進みたい」と奮起を誓った。

 勝負どころ競り勝つ 男子卓球

 決勝リーグを共に2戦2勝で迎えた城東対城西の頂上決戦。戦いはオーダー編成から既に始まっていた。城東にとって9年ぶりの王座奪還の鍵は石田、日髙、西條の「トリプルエース」の誰が城西のエース仁木と当たり勝利できるかだった。

 仁木との対戦となったのは西條だった。1―1で迎えた第3セット、西條は優位に試合を運んでいたが仁木の猛攻で10ー10に。ここで岩村コーチがすかさずタイムを取った。コースを狙いすぎていた西條に「思い切って中央を狙っていこう」とアドバイス。落ち着きを取り戻した西條は本来の力のあるスマッシュで2ポイントを連取し、勝負どころで競り勝った。

 勝敗は第5セットまでもつれ込んだが、最後は白熱のラリーを制し16―14で振りきった西條が「落とせない試合だった。優勝に貢献できてうれしい」と笑顔を見せれば、シングルスをストレート勝ちした石田と日髙は「絶対に勝ってくれると信じていた」と健闘をたたえた。

 四国総体では各県上位3校の12チームが全中への3枠を争う。明徳義塾(高知)を筆頭に強豪がそろうが、3人は「みんなで声を出して戦い、全中に出場したい」と口をそろえた。

 ライバル校研究、リベンジ果たす 男子剣道

 大将戦を終えて決着がつかず、代表戦にもつれこんだ男子決勝。6年ぶりの優勝を那賀川にもたらしたのは、頼れる主将・田上の一撃だった。

 つばぜり合いを繰り広げ、互いに技を決めきれないまま代表戦の約2分半を迎えたときだった。メンを打ち込んできた相手の隙を見逃さず、右コテに竹刀を一閃(いっせん)。大一番でチームを優勝に導く技を決めた大黒柱は「主将の責任を果たせた」と胸を張った。

 初戦の小松島戦も代表戦に持ち込まれるなど、楽な勝ち上がりではなかった。決勝で先鋒(せんぽう)戦を制してチームに勢いをもたらした後藤は「主将に助けられていたので自分も頑張ろうと思った。貢献できてうれしい」と喜んだ。

 決勝で戦った北島には5月の県選手権の準決勝で敗れた。その後、北島を含めライバル校の試合映像を繰り返し見て戦い方を研究し、リベンジにつなげた。この日、先に優勝を決めていた女子の活躍も刺激になった。男女で挑む全中に向け、田上主将は「出場するからには頂点を目指す」と意欲的だった。