あきれた市民も多いだろう。徳島市議会の9月定例会では、常識外れの言動が目に付いた。

 その一つが、徳島市と周辺市町が連絡会議を設けて検討中の広域ごみ処理施設整備事業を巡る文教厚生委員会での議員発言である。

 岡孝治氏(徳島活性会議)は徳島市の単独整備を主張する中で、石井町の小林智仁町長が連絡会議において「徳島市は(連絡会議に)一番最後から入ったけん分からんだろけど」と言った、と批判した。

 だが小林町長はこれを否定、抗議している。連絡会議の議事録には小林町長も他の首長もこうした発言をした箇所は見当たらない。

 市議の発言を巡っては、昨年9月定例会の一般質問で船越智子氏(共産)が、阿波踊りに参加した踊り手の慰労宴で新型コロナ感染が広まったとのうわさがあると述べ、問責決議を受けた。「デマやうわさ話に基づき、議会への信頼を傷つけた」というのが理由だ。

 議会での発言は重い。事実をねじ曲げるようなことを言ったとしたら大問題である。だが、今議会では岡氏の発言の真偽を確かめようとすらしなかった。

 そればかりか、岡氏の主張に沿うように、市単独整備への方針転換を視野に入れ、早期完成を求める決議を賛成多数で可決した。議会としての拙速な結論に違和感を覚える市民は少なくない。

 阿波おどり会館の指定管理者に関する本紙記事の取材方法をやり玉に挙げたことも異様だった。

 記事が載った当日に突然議会運営委員会が開かれ、鈴田善美経済部長が記者からの高圧的な取材で精神的苦痛を受けたとして本会議を欠席することが、市から報告された。議運委は文字通り議会の運営について主に話し合う場で、理事者欠席を報告するために開かれることは通常あり得ない。

 適正に取材したのは音声データからも明らかで、高圧的というのは言い掛かりである。

 さらに総務委員会で岡南均氏(至誠会)らが、指定管理者の募集に関する質問の期限を過ぎて取材した適否を問うた。市側は「取材という名目があったとはいえ、現在指定管理者である事業者(徳島新聞社グループ)が、公募に関する内容の質問を期間外に口頭で行ったのは適切ではなかった」と答えている。

 記者は鈴田部長に「質問」ではなく「取材」だと念を押し、「答えられないことは言わなくていい」ことを条件に話を聞いている。

 市議会と市の一連の対応は取材活動に対する不当な圧力であり、市民の知る権利をも侵す。良識を取り戻してもらいたい。