シール貼り作業をこなす入所者=小松島市和田島町遠見のちりめん加工場

シール貼り作業をこなす入所者=小松島市和田島町遠見のちりめん加工場

 小松島市の水産加工卸「とこ丸」と、障害者に働く場を提供する就労継続支援B型事業所「就労支援センターしめい」が、市特産の和田島ちりめんの出荷に連携して取り組んでいる。梱包(こんぽう)や商品のシール貼りなど、簡単だが手間のかかる工程をしめいの入所者が担当。水産加工業界の人手不足解消と、障害者の働く場の確保につながっている。

 8月から主に「しめい」の入所者2人が、とこ丸の加工場で週3日、毎回約2時間勤務。支援員のサポートを受けながら、ちりめんの小分け袋に原材料などの表示シールを貼ったり、出荷用の段ボールを組み立てたりしている。商品は県内のJAをはじめ、神奈川、愛知両県などの産直市場に卸すなどして全国で販売されている。

 とこ丸ではシール貼りなどを社員やアルバイトが担っていた。ところが、作業に時間を取られて販路拡大のための営業活動や新商品開発に十分に時間を割けていなかった。人手不足に悩んでいた東條孔一郎社長(27)が、しめいが就労の受け入れ先を探しているのを知人を通じて知り、業務委託が決まった。

 これまでは注文を受けても製造が間に合わず欠品が生じる月もあった。しめいとの連携が始まった8月からは注文数を確保できるようになり、出荷量は以前の約2倍に増えた。

 東條社長は「水産加工は求人を出してもなかなか集まらないが、真面目に働いてくれて想定以上の数を処理してくれるので契約してよかった」と手応えを語る。今後は増員や作業工程の追加を検討しており「事業を拡大して地元名産のちりめんを全国に普及させたい」と意気込む。

 入所者の小倉貴明さん(58)=同市和田島町松田新田=は「簡単な作業なので覚えやすい。自分が手伝った商品が全国で売られるのはやりがいがある」と充実感をにじませた。

 しめいはちりめん加工場などで作業できる入所者を募っている。対象は身体、知的、精神などに障害のある18歳以上。問い合わせはしめい、電話0885(37)0294。