出前カフェの目印となる車やのぼりの前で、利用者に手渡す化粧品などを持つ大谷さん(左)ら=徳島市の新聞放送会館前

出前カフェの目印となる車やのぼりの前で、利用者に手渡す化粧品などを持つ大谷さん(左)ら=徳島市の新聞放送会館前

 徳島県内で暴力などの被害や生きづらさに悩む若年女性を支援する一般社団法人「リボンズ」(徳島市)が、学校など若者の集まる場所で悩み相談などに応じる「出前カフェ つなガール」を始める。化粧品や生理用品の配布も行い、相談事がなくても気軽に立ち寄れる場にする。29日に那賀高校(那賀町)の近くで初めて開く。

 目印は、「つなガール」のロゴなどを書いた車やのぼり。県内高校や大学、若者を対象にしたイベント会場などで、用意したテントや椅子を広げて利用者がくつろげる空間をつくる。利用者はリボンズのメンバーらに学校生活の悩みや普段の生活の様子などについて自由に話すことができ、必要なら継続的な支援が受けられる。

 相談事が特にない人も歓迎する。経済的困難を抱える女性に化粧品を贈る「コスメバンクプロジェクト」などから提供を受けた化粧品類を受け取ったり、備えている無料Wi―Fi(ワイファイ)や充電器を利用したりするだけでもよい。リボンズの存在や活動内容を伝え、いざ支援を必要とする事態になった際に思い出してもらえる存在を目指す。

 リボンズは2020年、県内の弁護士や社会福祉士ら10人で結成。県内のほかの女性支援団体と連携しながらこれまでに数件、10~20代の女性から寄せられる性の悩みや日々の暮らしで感じる生きづらさなどについて相談に応じてきた。活動するうちに、支援を必要とする人の中には相談機関に自ら声を上げることすらできず、一人で悩みを抱えているケースが多くあると実感。メンバーは「待つだけではなく、若者の目に留まるような場所に出て行かなければならない」との思いを強くし、今回の訪問支援を思い付いた。

 初回は29日午後5~7時に、那賀高前バス停近くの私有地にカフェを設ける。お菓子や飲み物も提供する。

 大谷あおい代表理事(59)は「『どんな人が相談に応じるのか』『どのような雰囲気なのか』といったことを知ってもらういい機会。お茶を飲むだけでもいいので、ぜひ来てほしい」と呼び掛けている。