チームで健脚を競う恒例の美郷一周駅伝=2012年(徳島新聞社所蔵写真)

 ちょっとドキドキしています。焦ってもいます。何をやらかしたん? いや、厳密に言うと、やらかすんではないだろうか、と。実は、12月に吉野川市で開催される「美郷一周駅伝」に誘われたのです。

 9月上旬、スマホにメッセージが届きました。市民ランナーの大先輩で、「徳島走RUN会」の平尾幸雄代表世話人からです。走RUN会では例年、美郷駅伝に5チームをエントリーしているとのこと。大会の概要に加え、「楽しく一緒に走りましょう」と温かい言葉が添えられていました。

吉野川市美郷地区は山に囲まれ、のどかな雰囲気です。ホタルや梅酒が有名

 マラソンと駅伝。走るという行為は同じですが、個人的には全く別次元の競技だと考えています。何よりもスピードでしょう。距離の長いマラソンは終盤まで抑え気味に。一方、距離の短い駅伝は「序盤からガンガンいこうぜ」的なイメージです。まあ、短いと言っても数キロはあり、スピードの加減が非常に難しい。

 たすきを渡すだけなら何の問題もないですけど、出るからにはそれなりのタイムを記録したいですよね。ちなみに、新春の箱根駅伝はキロ3分30秒ペースで走っても「調子が悪いのでしょうか」と、アナウンサーや解説者に心配されます。

勢いよく飛び出す選手たち。みんな速そうです=2007年(徳島新聞社所蔵写真)

 普段の練習はキロ7~8分ペース。不安は多分にありますが、要はスピード練習をすればいいんですよ。練習、練習。

 9月中旬、いつものようにゆっくりとしたスピードで4キロほど走った後、吉野川南岸堤防上で一気にスピードを上げました。感覚としては全速力の8~9割ほど。急に視界が狭まります。

 「どしたん、急に!落ち着け!」と心の中の“リトルやた”。

 「だまれ!だまれ!」。弱気な心をはねのけます。

スピード練習を始めました=徳島市の吉野川南岸堤防

 時計を見ると、キロ4分ペース。いい調子です。風を切るような走り。長らく忘れていた気がします。ところが・・・。

 「もう無理するなって!よう頑張ったって!止まれって!」(リトルやた)

 少し息が乱れ、目線は再び時計に。キロ4分ペースは維持していますが、距離はまだ500メートル。目標は2キロです。思った以上に進んでない。そして、めちゃめちゃしんどい。

 「心臓バクバクやん!」(リトルやた)

 そして「やっぱ無理」。完全に息が上がり、時計を見ながら1キロでストップしました。タイムは4分1秒。体から酸素が全て抜け出たような感覚です。子どもの頃の徒競走以来でしょうか。当時と違うのは再起動に時間がかかること。土手に座り込み、心臓を落ち着かせました。自分を追い込む練習はなかなか難しいですね。

駅伝といえば「たすき」。無事に渡せるよう頑張ります=2017年(徳島新聞社所蔵写真)

 美郷駅伝での担当区間は1・8キロの予定。さまざまな意見を参考に、キロ4分ペースで走り切る目標を立てています。そのスピードを体で覚えるため、フィットネスジムで修行中。今はランニングマシンでキロ4分ペースに設定し、1キロ走を2本。ハムスターのように走ってます。

 号砲まで2カ月余り。久しぶりにランナーやってます。(矢田諭史)

 矢田諭史(やた・さとし)
 12年のとくしまマラソンに初出場。自己ベストは3時間44分(19年のとくしまマラソン)。47都道府県の大会で完走するのが目標。

 新居和人(にい・かずと)
 17年のとくしまマラソンに初出場。自己ベストは3時間7分(19年加古川マラソン)。今季の目標はサブ3。走り始めてから26キロの減量に成功した。

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