徳島県出身の俳優松浦りょうさん(27)=千葉県在住=が主演した映画「DECEMBER(ディセンバー)」が、5~14日に韓国・釜山市で開かれるアジア最大の映画祭「釜山国際映画祭」で、主要コンペティション部門の一つである「キム・ジソク賞」にノミネートされている。結果は14日に発表される。松浦さんは「栄えある賞にノミネートされたことは、この作品を認めていただけた証拠。これほどの大舞台で初上映できることが本当にうれしい」と語った。

「DECEMBER」 © 2022 DECEMBER Production Committee

 映画は、殺人罪で懲役20年を言い渡された17歳の少女の再審を巡る法廷ドラマ。加害者である少女と被害者の両親の視点を織り交ぜ、刑罰と少年犯罪のはざまに潜む闇を描く。

 松浦さんは加害者の少女役で、被害者の両親役の尚玄さんとMEGUMIさんとともに主演する。監督は、日本を拠点に活動するインド人のアンシュル・チョウハンさんが務める。

映画の一場面 © 2022 DECEMBER Production Committee
映画の一場面 © 2022 DECEMBER Production Committee

 松浦さんは役作りについて「刑務所の実態や殺人者の心理などを3カ月間徹底的に調べた」と言う。その上で「その時期は夜中にうなされて目が覚めてしまうなど、精神的に疲労困ぱいしていた」と話し、厳しい経験を乗り越えて殺人犯という難役を演じきった。

松浦りょうさん(Jungle提供)

 釜山国際映画祭は1996年創立で、毎年10月に開催して国内外の約300作品を上映し、来場者数は約20万人に上る。キム・ジソク賞は、現代アジアの風潮を反映した最も魅力的な映画に与えられる。映画祭創立メンバーの故キム・ジソク氏をたたえて2017年に設けられ、今年から2大コンペ部門の一つとなった。「DECEMBER」など8作品が同部門に選出されており、その中から2作品が受賞する。

 松浦さんは「全身全霊で撮影に臨んだので、絶対良い作品になると信じていました。映画祭を通して、一人でも多くの方にこの映画を知ってもらいたい」と話している。(植田充輝)

「DECEMBER」

【キャスト】
尚玄 MEGUMI 松浦りょう
藤森慎吾 生津徹 清水拓藏 真矢ミキ

【スタッフ】
監督・プロデューサー・編集:アンシュル・チョウハン
脚本 (英語):ランド・コルター
脚本翻訳(日本語)・プロデューサー:茂木美那
プロデューサー:山下孝裕
撮影監督:ピーター・モエン・ジェンセン
音響:大竹修二
音楽:香田悠真