瀬戸内寂聴さんが台本を手掛け、同郷の三木稔さんが作曲したオペラ「愛怨(あいえん)」は、2006年2月の新国立劇場(東京)の初演で大成功を収めた。寂聴さんにとっては、新しいことに挑戦して晩節を汚すどころか、晩年の代表作の一つになった。

 愛怨は8世紀の日本と中国が舞台。唐に伝わる琵琶の秘曲「愛怨」を持ち帰る厳命を受けた遣唐使の大野浄人が、苦難の末に長安にたどり着き、亡き妻にそっくりの柳玲に出会う。2人の愛と運命の物語だ。