徳島県が条例で定める「とくしま藍の日」の24日、徳島市の徳島グランヴィリオホテルで記念シンポジウムがあった。「阿波藍の可能性」をテーマにしたトークセッションでは、葉藍や染料・蒅(すくも)の増産の必要性を訴える意見が相次いだ。
藍染愛好家ら約200人が参加。蒅を生産する県内の藍師や染め師ら6人が登壇し、東京五輪・パラリンピックを前に藍の需要が高まる中、葉藍や蒅の生産が低迷し、県内外の染め師が蒅の確保に頭を悩ませている現状を報告した。
藍師の新居修さんは障害者作業所に葉藍の生産を依頼している「農福連携」の取り組みを紹介。染め師の林広さんは世界農業遺産に認定された県西部の急傾斜地農法が行われている地域で葉藍を育ててもらい、付加価値の高い商品開発を目指している試みを説明した。藍の花や茎の用途開発の必要性を訴える意見もあった。
24日は出勤せず自宅などで働くテレワークを官民で推進する「テレワーク・デイ」にも当たることから、テレワーク普及を目指すシンポジウムも併せて開かれた。