外国産ワカメを「鳴門水域産」と偽って表示、販売した疑いがあるとして、県警が鳴門市撫養町立岩のワカメ加工業大林年子代表(84)の自宅などを家宅捜索した8日、県は「食の安全安心連絡会議」を県庁で開き、偽装防止策を話し合った。ワカメの生産量などを把握するため、養殖業者の生産履歴票を作ることを申し合わせた。

 関係部署から16人が出席。生産履歴票はワカメ養殖業者がいつ、どれだけの量を収穫し、どこに売ったかなどを記し、保管してもらう。生産履歴を記録に残すことで、加工業者が水増して販売しにくくなるとしている。これまでは記録を残さない養殖業者が多かった。

 県はまた、三好市の飲食店で売られていたワカメについて、大林代表が香川県内の卸売業者に販売した5104袋(1袋30グラム)の一部だったと明かした。

 鳴門市も市役所で対策会議を開催。泉理彦市長と関係部局の職員9人が再発防止策を話し合い、小売店がワカメを仕入れる際に、納入業者に産地証明書の提出を求めるよう条例などで制度化できないか、県に協議を申し入れることにした。