[上]火災警報器が鳴り、出動した消防車。後に誤作動と判明した=11日午前2時20分ごろ、徳島市住吉4の白寿園[下]増水で仮設道路とクレーンの一部が漬かった工事現場=11日午後1時半ごろ、上板町七條

 10日から11日未明にかけて徳島県内を襲った「師走の嵐」は、各地に思いがけない余波をもたらした。徳島市では雨でぬれたことが原因とみられる火災警報器の誤作動が相次ぎ、上板町の仮設橋建設現場では河川の増水で工事用機材が水没するなど、影響が広がった。

 徳島市消防局によると、火災警報器の誤作動が原因とみられる通報は10日午後10時から11日午前6時までに10件あり、消防隊員は現場確認に出動するなど対応に追われた。

 同市住吉4の養護老人ホーム白寿園では11日午前2時7分に築30年以上たつ旧館の警報器が鳴り、消防車14台、消防隊員や分団員ら58人が出動する騒ぎとなった。同午前1時19分には同市徳島本町1のビルからも通報があり、消防車9台が出たが、いずれも誤作動と判明した。

 このほか、市営団地やマンションなどから警報器が鳴っているとの通報が続々と入り、現場確認に向かったケースが8件あったが、いずれも出火は確認されなかった。

 市消防局は「大雨が降ると、雨漏りなどで機械に水が入って誤作動が起きることが多い」としている。

 一方、橋脚に鉄筋が入っていないことが問題となっている上板町七條の七條橋の仮設橋建設現場が宮川内谷川の増水で水に漬かり、工事用の仮設道路やクレーンの一部が水没した。町は仮設橋開通を来年1月中旬としていたが、先延ばしが不可避となった。

 町によると、仮設道路は、水を通すパイプを川に設けて土砂を敷き詰め、通常水面から約2メートル高い位置に造られていたが、増水で土砂が流出し、路面が幅約5メートル、長さ約10メートルにわたって浸水。資材運搬用クレーンのキャタピラ部分も漬かり、身動きできなくなった。

 橋は昨年8月の台風で橋脚が沈下し、復旧工事を行っていた今年2月に鉄筋が入っていないことが判明して架け替えをしていた。

 町は、冬から春にかけて雨が少ないことを見込んで11月に着工したが、12月としては異例の豪雨に見舞われた格好。町建設課は、復旧にどれだけかかるか分からないとし「一刻も早い完成を目指したい」としている。