
徳島での起業について意見を交わす若手経営者ら=東京都千代田区の「メディアドゥホールディングス」本社
徳島を元気にする事業プランコンテスト「とくしま創生アワード」の東京セミナーが26日、東京都千代田区の電子書籍取次大手「メディアドゥホールディングス」本社であった。徳島県出身の首都圏在住者ら50人が、同社代表取締役の藤田恭嗣さん(44)=那賀町出身=と県内起業家の話に耳を傾けた。
藤田さんは、起業による地域振興をテーマに講演した。古里で取り組む、木頭ゆずの加工品製造販売事業や、9月オープン予定の露天風呂付きキャンプ場の計画について説明。徳島での起業のポイントを「地域にある資源を使ってどのような事業を興し、収益を高めるかだ」と語った。
徳島へIターンした若手起業家によるトークセッションもあり、藤田さんのほか、昨年の創生アワードで最終審査会に残った美馬市のツアー企画会社「AWA―RE(アワレ)」の榮高志さん(36)ら4人が、「徳島の可能性」を巡って意見交換。「徳島の山間部の暮らしや、住民との触れ合いに魅力を感じる外国人旅行者は多い」「積極的に動いていると、住民や経営者たちとすぐにつながることができる。アイデアを形にしやすい環境だ」などの声が上がった。
熱心に耳を傾けていた徳島市出身の南亮輔さん(23)=東京都調布市、会社員=は「徳島で活躍する人たちのパワーを感じた。古里での起業を考えていきたい」と話した。