コウノトリが飛来したときの対応策をまとめたパンフレット

コウノトリが飛来したときの対応策をまとめたパンフレット

 国の特別天然記念物コウノトリへの接し方を解説したパンフレットが、兵庫県立コウノトリの郷公園(豊岡市)から徳島に届けられた。鳥が飛来した全国の自治体から公園に問い合わせが相次いでいることから、公園が手引を作製した。鳴門市大麻町では豊岡から飛来した2羽が巣作りしているとあって、担当職員は「保護や繁殖に向け、啓発に役立てたい」と喜んでいる。

 パンフレットはA4判、8ページ。色や大きさなどコウノトリの特徴をイラスト入りで説明し「150メートル以上離れて見て、2~7月の繁殖期は巣に近寄らない」「けがしたのを見つければ、野生生物の扱いに熟練した人が捕獲する」など、状況に応じた対応の仕方を詳述している。

 公園は10月中旬に2千部を作製し、全ての都道府県と市町村に発送。徳島県には11月上旬、特別天然記念物を担当する県教委教育文化政策課に届いた。同課は県内の官民でつくる「コウノトリ定着推進連絡協議会」に入っており、担当者は「書かれている内容を協議会に知らせ、周知を図る」としている。

 鳴門市にも、住民から「どのように観察したらいいか」といった質問が頻繁に寄せられるといい、市担当者は「どの職員でも的確に対応するため、パンフレットを役立てたい」と話している。

 パンフレットは公園ホームページでも見ることができる。公園は「徳島の人たちにも参考にしてもらい、コウノトリを温かく見守ってほしい」と呼び掛けている。