県と県西部4市町の官民でつくる「にし阿波観光圏協議会」は2016年2月6~14日、三好市大歩危、祖谷両地区の宿泊施設などで日本の正月行事を紹介する催しを初めて開く。中国の旧正月「春節」の連休シーズンに当たり、多くの観光客が見込めるため、さらなる誘客につなげようと企画した。
「大歩危・祖谷温泉郷 春節祭~梅春ものがたり」と銘打った催しでは、宿泊施設で新春をイメージした生け花を展示するとともに、地元産の新酒や、祖谷の岩豆腐と里芋を使った雑煮を振る舞う。茶道や地元の民謡が体験できるコーナーも設ける。
祖谷観光旅館、祖谷美人、ホテルかずら橋、大歩危峡まんなか、ホテル祖谷温泉、ホテル秘境の湯、サンリバー大歩危の7宿泊施設が参画する。
祖谷のかずら橋近くのイベント広場「かずら橋夢舞台」では7、14の両日、市出身の人形遣い勘緑さんによる三番叟(さんばそう)と、地元の八幡獅子太鼓保存会の公演がある。餅つき体験ができるほか、そば米雑炊も提供される。いずれも参加無料。
市内の主要宿泊施設5社でつくる「大歩危・祖谷いってみる会」のまとめでは、15年上半期の外国人宿泊者は4206人で、過去最多だった前年同期を1651人上回る。宿泊者のうち香港、台湾、中国からの客が約6割を占めている。
宿泊施設は香港や台湾の旅行会社に催しのチラシを配り、PRしている。市観光課は「日本の風習を堪能してもらい、リピーター獲得につなげたい」としている。