徳島市出身の漫画家柴門ふみさんの作品を紹介する文学特別展「柴門ふみの世界」が19日、同市の県立文学書道館で始まった。来年2月7日まで。
ドラマ化されて一世を風靡(ふうび)した「東京ラブストーリー」や「あすなろ白書」の原画をはじめ、エッセーの直筆原稿など約200点が並んでいる。デビュー前の原画も初公開され、作風の変遷を一覧できる。
この日は柴門さんも来場し、約150人が集まったトークショーでは、手塚治虫の漫画が好きだった子ども時代のエピソードなどを披露した。柴門さんの多くの作品には東京に憧れる若者が登場するが「年齢を重ね、緩やかな時間が流れる古里の良さが分かるようになった」とも語った。
大ファンという西本沙織さん(28)=徳島市八万町橋本、公務員=は「どの世代も共感できる漫画が多い。特別展を見て、まだ知らない作品を読みたくなった」と話した。