阿南光のまちづくり協議会が貸し出した直径4メートルの球体オブジェ=福島県楢葉町(TSFプロジェクト提供)

 東京電力福島第1原発事故による避難指示が9月に解除された福島県楢葉町に、徳島からLED約6万5千個を使ったオブジェ300体が貸し出され、希望の明かりをともす。21日から始まる初めてのイルミネーションイベント(楢葉町主催)に、NPO法人コモンズ(徳島市)と阿南光のまちづくり協議会(阿南市)が協力。徳島のLEDを懸け橋に、被災地復興と住民の帰還を願う。

 「ウインターイルミネーションinならは」と銘打ち、楢葉町の天神岬スポーツ公園一帯を約8万個のLEDイルミネーションで彩る。福島で東日本大震災の復興イベントを行う一般社団法人TSFプロジェクトが「暗い町を明るくしよう」と企画。メンバーに徳島市出身者がいたこともあり、徳島にイルミネーション調達を呼び掛けて実現した。

 徳島市の徳島LEDアートフェスティバルで使用したイルミネーションや、阿南駅前に設置していた直径4メートルの巨大な球体オブジェなどを展示。阿南光のまちづくり協議会の3人とコモンズの5人が1週間ほど前から楢葉町を訪れ、組み立てなどを行った。

 楢葉町は大部分が福島第1原発の20キロ圏内にあり、2011年3月12日にほぼ全住民が避難。今年9月5日に避難指示が解除されたが、当時約7500人いた住民のうち帰還したのは400人にとどまる。

 オブジェを設営した阿南光のまちづくり協議会の桑田謙一さん(29)は「徳島のLEDを復興の足掛かりにしてもらえればうれしい」。TSFの増田佳浩事務局長は「年末年始に楢葉町に帰ってくる住民を、徳島のLEDで明るく迎えたい。これを機に徳島と福島がつながり、復興へ向けて連携していければ」と話している。

 イルミネーションイベントは21日午後6時から点灯式を行い、16年1月17日までの午後5~9時にライトアップされる。大みそかは一晩中点灯させる。