つるぎ町一宇地区で特産の干し柿作りが最盛期を迎えている。生産者宅の軒先でオレンジ色の実が風に揺れ、山里を彩っている。
同町一宇赤松の大工三輪筆信さん(66)方では、11月中旬に渋柿「一宇大和柿」を約5千個収穫。皮をむいてから長さ約1・5メートルのひもに15個ほどを引っかけ、すだれのようにつるしている。「剣山おろし」と呼ばれる剣山から吹く寒風に1カ月ほどさらして、自然乾燥させる。
11月下旬に雨が降り続いた影響で約1500個にカビが発生して廃棄した。しかし、12月に入って天候が安定し、「糖度も高く出来は上々」という。
JA美馬貞光支所によると、一宇地区では15戸ほどが干し柿を生産。関西方面などへの出荷が始まっており、町内の産直施設では1キロ当たり3千~3600円で販売されている。