徳島県は21日、2015年国勢調査(10月1日時点)の県人口・世帯数の速報値を発表した。人口は75万6063人で、前回(10年)に比べて2万9428人減った。減少率は3・75%で、比較できる1925年以来、高度経済成長期の都市部への労働人口流出が原因とみられる65年に次ぐワースト2だった。世帯数は、核家族化や単身世帯の増加を背景に過去最多の30万5098世帯(0・93%増)となった。
10月1日時点の県人口は男35万9816人、女39万6247人。2000年の調査から4回連続の減少となった。
市町村で人口が増加したのは10年と同様、藍住、北島、松茂の3町だけ。21市町村で減少し、このうち7市町村が減少率10%を超えた。
各市町村の増減率は《別表》の通り。減少率は、つるぎ14・87%、上勝13・29%、神山12・14%の順に高く、中山間地を中心に深刻さを増している。県人口の34%が集中する徳島市でも減少率2・25%で、10年と比べて1ポイント悪化した。
人口が増えた3町の増加率は藍住3・87%、北島3・63%、松茂0・94%。
市町村別の世帯数は、藍住(8・5%)北島(6・6%)徳島市(2・4%)など11市町で増加。減少したのは、つるぎ(10・4%)牟岐(9・1%)三好市(6・1%)など13市町村だった。
国勢調査による県人口は1950年の87万8511人をピークに減少。75~85年にいったん増加に転じたが90年以降は減少傾向となっている。2010年の調査で70年以来40年ぶりに80万人を割り込んだ。
全国の速報値は来年2月、年齢階層別などを含めた確定値は来年10月にそれぞれ公表される予定。