徳島県阿波市の市場中学校で、職員室の金庫に保管していた現金約40万円がなくなり、同校の50代の女性教諭が無断で持ち出したことを認めている問題で、教諭が同校に対し「現金は職員室のごみ箱に捨てた」と説明していたことが21日、分かった。教諭は同日、同校に全額を弁償した。

 市教委などによると、40万円の紛失は11日に発覚。1週間後の18日、教諭が同校に「自分が金庫から現金を持ち出し、職員室のごみ箱に捨てた」と自ら名乗り出た。

 ごみ箱の中身は毎日、回収されることもあり、ごみ箱から現金は見つかっていない。教諭の説明はその後、あいまいになったもようで、徳島新聞の取材に対しては「どこかに捨てたと思うが、覚えていない。自分でもなぜやったのか分からない。お金が欲しかったわけではない」と話している。

 教諭は18日午後、阿波吉野川署に出頭。署が任意で調べている。

 同校は、全職員が金庫の開け方を知っていたことが被害につながったとして、管理職だけが金庫を開ける運用に変更した。