三好市は22日、大歩危、祖谷両地区にある観光スポットの情報をスマートフォンのアプリで提供するサービスを始めた。英語と日本語で音声案内するとともに、現在地と目的地の位置関係を表示するといった機能がある。今後さらに言語数を増やし、外国人観光客に市の魅力を発信するツールとして活用していく。
アプリは「Iya Valley Oboke Gorge Hidden Japan(祖谷渓、大歩危峡、日本の秘境)」。大歩危峡や祖谷のかずら橋、祖谷渓、落合集落、妖怪屋敷など観光名所20カ所の写真を掲載し、道順や施設案内、地図を英語と日本語で示した。音声で見どころを紹介するほか、衛星利用測位システム(GPS)を使った地図機能も付けた。
グーグルプレイやアップストア、QRコードから無料でインストールでき、一度ダウンロードすれば、山間部など通信が不可能な環境でも利用できる。
香川大大学院地域マネジメント研究科と、高松市のソフトウエア開発会社「DynaxT」が共同開発した。無償提供を受けた三好市が、外国人への情報発信に役立てることにした。
2015年度内に中国語とフランス語にも対応させる予定で、市は12月補正予算に約88万円を計上した。16年度以降に韓国語、スペイン語なども追加する。「にし阿波観光圏協議会」を構成する美馬市とつるぎ、東みよし両町も対象エリアに加える方針。
三好市の黒川征一市長は「(17年に同市などで開かれる)ラフティング世界選手権に向け、外国人に市を堪能してもらう態勢づくりにつなげたい」と話している。問い合わせは市観光課<電0883(72)7620>。