徳島市の両国橋東公園でカンザクラが早くも咲き始めた。暖冬傾向が続いたためとみられ、例年より1カ月ほど早い。道行く人は足を止め、季節外れの花を眺めている。
公園には高さ5メートルほどのカンザクラが1本あり、例年は1月中旬から2月上旬にかけて開花する。ところが、今季は12月の半ばごろに咲き始め、現在は30輪ほどの淡いピンクの花が揺れている。
徳島県立博物館の小川誠上席学芸員は、暖冬に加え、夏の台風の影響もあるとみる。「開花を抑制する物質を作り出す葉が台風で傷んだのだろう」と言う。
見物していた徳島市万代町5の主婦山本真左美さん(51)は「幸せな気分になりました」と顔をほころばせていた。