1月4日からの第62回徳島駅伝(徳島陸協、徳島県、徳島新聞社主催)で、参加16郡市がユニホームをそろえ、全ての選手がそれぞれの郡市のユニホーム姿で走ることになった。どこの郡市の選手が走っているのかが遠くからでも分かり、着順や通過順位を識別しやすくするため、徳島陸協がユニホームの統一を各郡市に提案していた。先行して統一していた郡市はあるが、全面実施は初めて。
16郡市の中にはユニホームの色に地域性を反映させたところもある。「水の都」をアピールしている徳島市は青が基調。山間部に位置する那賀郡は深緑、勝浦郡は特産のミカンを想起させる鮮やかなオレンジがベースとなっている。
一方、吉野川市は目に止まりやすいピンクを採用した。大半は胸に郡市名を記し、吉野川、阿波の両市は市章をデザインしている。
従来、選手はそれぞれの企業や学校などのユニホームで出場。このため、同じユニホーム姿の選手が追い抜きあったり、並走したりすることが珍しくなかった。
ゼッケンやたすきに郡市名が記されているとはいえ「鳴門」「つるぎ」「富岡東」「小松島西」など地名がついた高校のユニホームを着た選手が通過した場合などは、所属郡市ではなく高校の所在地の選手が通過したと勘違いするケースもあった。
沿道のファンや中継所の役員らから「チームが分かりづらい」との指摘を受け、徳島陸協は3年前、各郡市にユニホームの統一と着用の徹底を提案。移行期間を設け、今回から完全実施することにしていた。
徳島陸協の卯木英司会長は「同じユニホームを着ると、選手はこれまで以上に一体感を感じられるようにもなるだろう。ユニホームが地域のシンボルになれば」と話している。