結成から半世紀以上続く熊本徳島県人会の会長を4年前から務め、30~70代の会員約50人をまとめる。
持ち前のパワフルさと行動力で、就任以降、活動が途絶えていた日帰り旅行やゴルフコンペを復活。年1回だった総会・懇親会も年2回に増やし、交流を進めている。
「日帰り旅行は会員の家族にも来てもらい、にぎやかにやっています。徳島出身者でなくても、徳島で仕事をした人や、ゆかりの企業に勤める人にも入ってもらい、参加しやすい会を目指しています」
水産高校(現徳島科学技術高校)で無線通信を学んだ後、大阪市の電話工事会社に就職。全国各地で電話の自動ダイヤル化が進んでいた当時、工事が多かった広島で自ら会社を設立し、さらに熊本に移った。民間宅内工事で業績を伸ばし、現在は光ケーブルや防犯カメラの設置など多彩に取り組む。災害による断線でスタッフを派遣する機会も多く「公共性のある仕事でやりがいを感じる」と話す。
古里に人一倍愛着を持ち、その目は熊本徳島県人会にとどまらず、九州や全国の徳島県人会にも注がれる。2008年から活動を中断していた九州の県人会でつくる在九州徳島県人会の交流会再開を模索。県を通じて呼び掛け、1月中旬、復活にこぎ着けた。
全国徳島県人会連合会総会にも積極的に参加。「連合会総会は各地持ち回りで行うよりも徳島で開いてはどうか。家族や友人を連れて古里の良さを知ってもらう機会になるだろう。宿泊や食事、買い物など経済効果もあるはずだ」と提言する。
古里へは小中学校の同窓会で毎年帰る。徳島ヴォルティスがJ2降格になったが「同じJ2チームがある熊本で、ぜひ古里のチームを応援したい。J1での経験を生かし来年はぜひ昇格してほしい」。
ながせ・せいじ 阿波市出身。水産高校(現徳島科学技術高校)卒。大阪市の電話工事会社などを経て1968年、熊本市に長瀬電業を設立し、現在は代表取締役会長。熊本徳島県人会では2011年から会長に就任。熊本市中央区在住。71歳。