2009年7月、高松駅に程近い高松市中心部に会計事務所を設立。企業や自治体の監査、コンサルタントとして経営指導を担う。税理士事務所も併設しており、多様な企業の会計経理や税務処理を支えている。顧客は香川県内を中心に四国4県、岡山県の200社近くに上る。
公認会計士や税理士を目指す20~30歳の従業員7人とともに顧客対応に駆け回る毎日。岡山市の工作機械メーカーの社外取締役も務めており「やりがいの大きい仕事。頑張っている地域の企業を応援したい」と意気込んでいる。
脇町高3年の時に「自分で独立してできる仕事をしたい」と公認会計士を志した。慶応大商学部に進学後、専門学校に通いながら国家資格取得のため勉強に励んだが、「歯が立たない」といったんは挫折。大学を卒業後、徳島に帰り、1998年から専門学校で簿記や税理士講座の講師を務めていた。
とはいえ、描いた夢を諦めきれず、「やれるだけのことをやらないと人生に悔いが残る」と公認会計士に再挑戦。猛勉強が実を結び、2000年10月に国家資格試験に合格した。大手監査法人に入社して高松と岡山の事務所で10年間経験を積んだ後、念願の独立を果たした。
「四国には意欲的な若手経営者が多い」と強調する一方、人口減少を懸念し「雇用の確保が不可欠。会社がもうからないと従業員の給料は上がらない」と話す。
坂出市の自宅で吉野川市鴨島町出身の妻(36)と小学校4年の長女(10)の3人暮らし。趣味はドライブで外車を5台所有し、月に1、2回は母(66)祖母(86)が暮らす川島町の実家に帰る。古里への思いは格別で「将来は徳島に事務所を開きたい」と夢を語った。
そがわ・ともき 吉野川市川島町学出身。川島中、脇町高、慶応大商学部卒。2000年10月、朝日監査法人(現あずさ監査法人)に入社。高松、岡山事務所で勤務し、09年7月に高松市で十川公認会計士事務所を開設した。同10月に税理士事務所を併設。13年6月から工作機械メーカー滝澤鉄工所(岡山市)の社外取締役も務めている。坂出市在住。41歳。