全国高校総合体育大会(インターハイ)が8月1日から20日まで、東海4県(三重、岐阜、静岡、愛知)を中心に開かれる。全国47都道府県の総体やブロック予選を勝ち抜いたチーム、選手が31競技で熱戦を展開する。一部競技は既に熱戦が始まっている。徳島県からはヨットを除く30競技に480人(男子272人、女子208人)が出場。ソフトボール男子で昨年8強入りし、優勝を狙う徳島科技のインターハイへの意気込みを紹介する。
〈ソフトボール男子〉徳島科技
投手力安定 目指すは頂点
過去3年のインターハイは2015年16強、16年4強、17年8強と安定した成績を残している。全国大会上位入りの常連校となった今、選手たちが頭に描くのは「優勝」の2文字。絶対的なエースを擁して挑む今夏、頂点に上り詰めるべく最終調整に余念がない。
浮沈の鍵を握るのが1年時からエースを務める右腕・安藝だ。最大の武器のストレートは全国屈指の最速125キロ。冬場に上・下半身の筋力を強化したことで体重は約7キロ増え、球速も約10キロアップした。この速球に浮き上がるライズや落ちるドロップを織り交ぜる。
バットを握ってもパンチ力があり、打線では3番を担う。最後の夏を迎える投打の大黒柱は「投球ではチームが勝てるよう試合をつくる。打撃でも自分の役割を果たしたい」と力強い。
失点がある程度計算できるだけに、課題は攻撃面。出塁すれば得点につながりやすい俊足のリードオフマン・戸田は「逆(レフト)方向への強い打球を心掛けたい。積極的に盗塁も狙っていく」。主砲の後藤や下位打線の淡島、村上らにも当たりが出れば、優位な試合運びができそうだ。
「自分で主体的に考える力をつけさせたい」という元木監督の方針で、毎週月曜日は体を動かさず、選手だけでミーティング。直近の試合で見つかった課題などを個々に出し合い、翌日からの練習に生かしている。
年間の試合数はプロ野球球団並みの約130試合。月1、2回は県外にも遠征する。豊富な実戦経験が選手たちの自信になっており、西岡主将は「全国の強豪校相手にもしっかり戦えている」と手応えを口にする。
初戦は8月10日の箕島(和歌山)戦。「一戦必勝で臨み、最終的に頂点に立つことができれば」と安藝が言えば、西岡主将も「優勝は全員の目標」と揺るぎない信念を語る。夢を現実にしようと、チームの士気は日増しに高まっている。