九州の徳島県出身者が一堂に会する在九州徳島県人会が1月、7年ぶりに復活した。来年は福岡県で会合が開かれる。「会を成功させるため、本年度中に会員を100人にする目標を立てている。十分達成できると確信している」。ホストを務める意気込みをこう語る。
 
 現在の会員は約70人。先日開いた総会から北九州市福岡県人会のメンバーが加わるようになった。堅実な運営に見えるが、10年ほど前は総会も開かれないなど存続自体が危ぶまれた。
 
 2012年に当時の役員らが集まり、再生させていくことで一致し、会長に就いた。以来、先頭に立ち、会を引っ張ってきた。「早く若者に道を譲りたい」と話すが、実直で温厚な人柄を慕う人は少なくない。
 
 上勝町生実に生まれた。8人きょうだいの7番目で、中学卒業後、親類に誘われて福岡へ。食品卸業の仕事を手伝う中でノウハウを学び、31歳のときに独立した。
 
 当初は船舶向けの食品納入が中心だったが、オイルショックなどで船舶産業が下火となり、農産物の生産加工も手掛けるように。現在では、刺し身のつまに使うダイコン、大葉などの主力商品は九州有数のシェアを誇り、関連会社も4社抱える。
 
 「本当に厳しい時期もあったが、そばにはいつも応援してくれる人がいた。人に恵まれた。感謝している」と振り返る。
 
 徳島には鳴門わかめなど商品の仕入れもあって頻繁に帰省する。故郷の上勝町への愛着は強い。日本料理のつまもの「彩(いろどり)」を扱い、ふるさと納税も欠かさない。「古里に少しでも貢献できればという思いは消えることがない。県人会も盛り上げながら、地域の発展に力を尽くしたい」。
 
 まつはた・くによし 福原中卒業後、福岡県に転居。1969年に長浜食品を創業。関連会社は水産加工の博多魚玄、保冷剤製造販売の西日本アイスなど。福岡徳島県人会では2012年から会長。福岡市在住。77歳。