「人口減少という厳しい現実から目をそらさず、持続可能な地域づくりに戦略的に取り組んでいく」と表情を引き締める。「まち・ひと・しごと、と言うけれど、仕事が最初。仕事があるから人が集まり、町が栄える。そのことをしっかりと押さえながらやっていきたい」

 政務活動費の不正受給問題などで、県議会に向けられる県民の視線はかつてないほど厳しい。「失った信頼を取り戻すべく、議会が一丸となって積極的に改革に取り組む」と意気込む。

 「議会は知事のいいなり」と批判されることも。「知事との距離感をどう取っていくかは重要な問題。議会機能の充実強化はもとより、開かれた議会運営に努めたい」

 4月の県議選で5回目の当選を果たした。現行地方自治法が施行された1948年以降、鳴門選挙区選出議員の議長就任は初めて。「県議だった父が生きていたら、どんなふうに言ってくれるかなあ」と思いを巡らせる。

 医師としての顔を併せ持つ。毎週土曜日の午前中は理事長を務める医療法人の病院で外来診療をこなす。「礼に始まり、礼に終わる」の精神を重んじ、病院の朝礼は欠かしたことがない。

 趣味は絵画鑑賞。美術館巡りが好きで、旅行先では自らもペンを握って風景をスケッチする。座右の銘は「実るほど頭の下がる稲穂かな」。「経験を重ねると自信も出てくるけれど、やっぱり謙虚でいなければ」。2男2女は全員医師になり、鳴門市鳴門町土佐泊浦で妻と2人暮らし。62歳。