1880(明治13)年に設けられ、135年の歴史を誇る徳島県議会で、100代目の副議長に選ばれた。「長きにわたって積み重ねられてきた歴史と責任の重さに身が引き締まる思い。節目での大役をしっかり果たしたい」と決意を語る。

 高知県境にほど近い海陽町(旧宍喰町)に自宅がある。4月の県議選で海部郡内を回って気付いたのは、4年前の選挙時より空き家が増えたこと。急速に進む人口減少や少子化を目の当たりにした。「南海トラフ巨大地震などの災害対策が重視されているが、いざという時、地元に若者がいなければ対応できない」と危機感を募らせる。

 議会の信頼回復も急務と捉える。昨年、不正受給が相次いだ政務活動費を念頭に「適切なルール作りが必要。議員が本来の議会活動に専念できるような環境を整えることも大きな役割と考えている」。

 福祉施設で介護職員などとして働いていた26歳の時、地域の活性化に貢献したいとの思いから父の後継者として宍喰町議になり、4期務めた。2002年の補選で県議に転身し、現在5期目。これまでの政治家人生では、県南部の医師不足対策や公共施設の耐震化に取り組んだことが印象深いと振り返る。

 趣味はスポーツ観戦。元高校球児とあって、少年野球から高校野球まで地元チームの試合には徳島市や鳴門市まで応援に駆け付ける。ゴルフも好きだが、最近はプレー回数が減って腕は落ち気味。「100代目にちなみ、今年の目標はスコアも100を切ること」と笑った。海陽町日比原で母、妻、高校生の三男との4人暮らし。54歳。