書けない時は書けないもので、テーマの一つも浮かばない。けれども時間ばかりはたつもので、取りあえず、ここは素直に書けないと書いてみる
書けない時は歩き回るんだと言ったのは同僚だったか。考え事をするにはいいのだとか。そういえば哲学者アリストテレスも歩いたらしい。彼の開いた学園に通った弟子たちを総称し、逍遙学派という。講義が、園内の回廊を散策しながら行われたことによる
よわい数えて115。シルバーカーを押して老人ホームの廊下を歩き、自分で食事やトイレに行く。国内最高齢となった福岡市の田中カ子さんである。生まれは日露戦争の前年、1903年
食欲旺盛、甘い物に目がない。缶入りカフェオレを日に3、4本飲むという。糖分の取り過ぎにならないか、とはお節介がすぎよう。趣味の習字や計算、日課のゲームに頭を使う。燃料がなければ
田中さんは笑顔で答えたそうだ。「おいしい物を食べて勉強して、これ以上はありません。あと5年は頑張りたい」。ちなみに男性の最高齢は北海道の野中正造さんで113歳。世界最高齢でもある。できれば、あやかりたい
アリストテレスの師のプラトンはこう言った。<一番大切なことは単に生きることそのことではなくて、善く生きることである>。できるだけ長く、と小欄は付け足しておく。