7月の徳島県内は記録的な暑さとなった。三好市池田町では11日連続(16~26日)で最高気温35度以上の猛暑日となり、県内最長に並んだ。熱中症やその疑いで救急搬送されたのは徳島新聞の31日午後7時時点のまとめで308人に上り、月別では過去最多となった。
徳島地方気象台によると、10日の梅雨明け以降、四国上空はチベット、太平洋の両高気圧に覆われて晴天が続いた。直射日光で地表付近の空気が温められ、日中の気温上昇や熱帯夜(最低気温25度以上)の要因となった。
那賀町木頭出原では22日、7月の観測史上最高(観測記録4位)の38・2度となったほか、史上最長となる7日連続(13~19日)の猛暑日を記録。美馬市穴吹町でも23、24両日に7月の観測史上最高の36・5度となった。徳島市は24日、観測史上2位の37・3度を記録した。
1~30日の平均最高気温は、徳島市32・5度、美馬市穴吹町32・4度、三好市池田町32・3度、海陽町と那賀町木頭出原で31・0度となるなど、各地で平年を1~2度上回った。
熱中症かその疑いで救急搬送された人は、月別搬送者数が最多だった昨年7月(223人、総務省消防庁統計)の1・4倍で、65歳以上の高齢者が181人と約6割を占めた。
県内13消防本部と3町によると、搬送者の内訳は死亡2人、重症(3週間以上の入院が必要)13人、中等症(3週間未満の入院が必要)93人など。年齢別では、高齢者に続いて成人(18~64歳)が89人、少年(7~17歳)37人、乳幼児(生後28日~6歳)が1人。冷房を使わず室内にいたり、農作業中に倒れたりするケースが目立った。