STU48せとうち航海日誌第107回今回の当番クルー：高雄さやかさん（福岡県出身）｜文化・芸能｜PICKUPニュース

　STU48の２期生、高雄さやかです。私は１２月９日～１１日に福岡県の西鉄ホールで行われた舞台「山笠キックボーダーズ」に出演させていただきました。

「山笠キックボーダーズ」が舞台初挑戦となった高雄さやかさん（左端）と共演者＝福岡県の西鉄ホール

　この舞台は、福岡の伝統文化である「山笠」を題材とした人情味あふれる群像劇です。劇中ではバンドの生演奏が披露されたり、福岡ならではのユーモア要素を織り交ぜたコメディー的な部分もあったりしました。

　私はアユミ・Ｄ・ロジャー役を演じました。バスケットシューズ（バッシュ）を履いたアイドルグループ「Bash!」の最年少メンバーで、悪気なく図々しいことを言っちゃう不思議ちゃんです。周りに流されやすい一方で、実は人一倍周りに気を配って考えている役柄でもあります。

初の舞台出演で共演者から多くのことを学んだ高雄さやかさん＝福岡県の西鉄ホール

　冒頭の登場シーンでは「それな！」というセリフを多用しているのも特徴で、いろんな種類の「それな！」を表現するのが実はとても難しかったです。また、複雑な家庭環境にありながらも姉をいちずに慕う一面も持っています。そんなアユミが劇中でどのように変わっていくかを意識して演じていました。

　舞台初挑戦の私にとって、周りはベテランの人たちばかりで不安もありましたが、演技や間の使い方などで気付かされることばかりでした。言葉に感情を乗せるだけで聞き手側の感じ取り方がはっきりと変わってくることも実感しました。それを実際にやってみるのは難しくもありましたが、与えられた役と精いっぱいに向き合いました。

高雄さやかさんは、バスケットシューズを履いたアイドルグループ「Bash!」のメンバーとして出演した＝福岡県の西鉄ホール

同じ熱意を持つ共演者同士が一致団結したチームワークで舞台「山笠キックボーダーズ」を作り上げた＝福岡県の西鉄ホール

　共演者の皆さんと一緒に、どんな言い方が観客に伝わりやすいのかをたくさん話し合いました。舞台では、こうして皆さんと共通認識を持ち、毎回の稽古でブラッシュアップさせることが大事なのだと感じました。

　今回の舞台で感じたのは、作品に携わっている全ての人たちの熱意でした。一人も生半可な気持ちで参加していなくて、１公演、１稽古を毎回新鮮な気持ちで取り組んでいる。全員が同じ熱意を持って、その一つ一つをつなげていくことが見ている人の心を動かす。一人一人の意識の持ち様が表現力や全体の雰囲気に関わってくるのだと学びました。その全員の熱意が最終的に多くの人の心に届くってすごいことだと改めて思いました。

舞台出演の経験をパフォーマンスの表現力に生かそうと意気込む高雄さやかさん＝福岡県の西鉄ホール

　私はSTU48に入った時から、公演やライブを通して、見ている人に何かを届けることを目標の一つにしてきました。今は、その実現のためには表現力が重要だと感じています。今回の舞台での経験を生かし、さらにレベルアップしたパフォーマンスを、ファン、そして見てくれる全員に届けられるよう頑張っていきたいと思っています。