クリスマスシーズンに合わせ、キョーエイ北島店(北島町江尻)に徳島県民のソウルフードといえる「大野海苔」を用いた巨大クリスマスツリーが登場した。クリスマスムードを広げようと2020年から企画しており、3回目。今年は高さ4メートル80センチと過去最高だ。

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 ツリーの高さは昨年の2メートル30センチから2倍以上となった。大野海苔が入っていた段ボール箱を2段重ねて土台を作り、おなじみの円柱形のケースに入った海苔を14段、約900個積み重ねた。そのトップに高さ1メートルのツリーをのせ、バルーンやLED電球などで華やかに飾り付けている。

 大野海苔は一個に長さ10センチの味付け海苔が48枚入っており、全部つなげると4メートル80センチになる。山下真一店長(39)がこのことに気付き、高さを同じにしようと考えた。山下店長は「小さな一個にこれだけの海苔と夢が詰まっているのを伝えたかった」と話す。

 12月1日から店のスタッフ3人で作業を始め、21日に完成した。大野海苔のパッケージは赤と緑を基調にしているため、ツリーとして違和感はない。目立つディスプレイにした結果、毎年この時期は売り上げが好調なのだとか。

卓上のりを積み重ねて再現した巨大クリスマスツリー

 タワーをあぜんと見上げながら海苔を手に取った北島町の70代女性は「5メートルもあるなんて知らなかった。とりあえず覚えておきます」と笑った。

 クリスマスの装飾は25日で外すが、ツリーは来年1月3日まで設置する。(富樫陸)