徳島県小児科医会 日浦恭一(徳島新聞朝刊 満1歳にて掲載)

 肺炎球菌ワクチンは2010年から公費で接種できるようになりました。今年の4月からは定期接種になったために、費用負担だけでなく、副反応の発生時にも予防接種の被害救済制度が利用できるようになりました。

 肺炎球菌ワクチンは従来7種類の血清型が含まれた7価ワクチン(PCV7)が使用されてきましたが、11月から13価ワクチン(PCV13)に変更されました。PCV13の導入によって、従PCV7に含まれていなかった血清型の肺炎球菌による侵襲性感染症を予防することが出来るようになりました。

11月1日以降の肺炎球菌ワクチンはすべてPCV13が使用されます。PCV7を1回でも接種している人は次の接種からPCV13を接種します。PCV13を1回だけでも接種すれば、接種したPCV13に含まれる残り6種類の血清型対する抗体価が上昇することが明らかにされています。

そこでPCV7で4回の接種が完了している人でもPCV13ワクチンの補助的追加接種が勧めらます。PCV7で得られた免疫は残り6種類の血清型の肺炎球菌に対しては効果がありません。1回の補助的追加接種を行うことによって、残り6種類の血清型に対する免疫が獲得できるのです。

アメリカではすでに補助的追加接種の重要性が認識されて追加接種も定期接種に組み込まれています。しかし我が国では補助的追加接種は任意接種扱いとすることが決定されました。

肺炎球菌感染症に対する免疫をより確実にするためにPCV13の補助的追加接種を行うことが大切だと考えています。