来春の徳島県知事選は、自民党の国会議員2人が名乗りを上げる異例の展開となっている。一方、5期20年にわたって県政の舵を取る飯泉嘉門知事(62)は進退を明らかにしないまま、3月23日の告示まで残り3カ月を切った。長年の政治対立が絡み、保守系候補が複雑に分裂する知事選を追う。(統一地方選取材班)
◆先陣を切ったのは三木氏
12月19日、徳島市のホテルであった記者会見。自民党の三木亨(とおる)参院議員(55)=比例=は「県庁、県議会、市町村、県民がワンチームとなり、元気のなくなった徳島に活気を取り戻し、発展させていきたい」と決意を述べ、知事選に無所属で立候補すると表明した。知事選で出馬を表明したのは三木氏が初めて。来年1月にも議員を辞職する意向だ。
三木氏は、ほかに出馬の意向を固めている自民党の後藤田正純衆院議員(53)=比例四国=や、現職の飯泉氏より知名度で劣る。出馬表明が一番乗りとなった背景について、関係者は「名前や政策をアピールするには時間が必要。早く表明した方がいいと考えたのだろう」とみる…
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