近年、映画作品などのタイトルでよく見かける「シン」。そこには「新」だけでなく、「真」「深」といったさまざまな意味が込められている。「シン」の響きを持つ漢字一文字からイメージされる、徳島の名所や旧跡、観光地、食などを紹介する。名付けて「徳島のシン・スポット」。



 目の前に広がる約5万個の木の球を見つけると、子どもたちが一斉に駆け出し、体をうずめて歓声を上げる。木の触り心地や香り、音に親しみ夢中で遊ぶ姿に、親たちから柔らかな笑みがこぼれた。

 「木の香りに癒やされる。子どもには温かみのある木のおもちゃに触れさせたい」。保育所の遠足で訪れ、元気いっぱいに遊ぶ長女希歩ちゃん(4)の姿に、来島正典さん(33)=石井町高川原、公務員=は目を細めた。

 板野町那東のあすたむらんど徳島にある「徳島木のおもちゃ美術館」は、県産木材を使ったおもちゃで遊び、木の魅力を体感できる木育施設だ…