飲料メーカーからの商品の出荷制限を伝える張り紙=徳島市末広1のリカオー末広店

 全国的に猛烈な暑さが続く中、徳島県内の企業活動にも影響が出ている。スポーツ飲料などが品薄になり、小売店が商品の確保に追われているほか、建設現場や生産工場などでは、冷感グッズの配布や見回りの強化など従業員の熱中症対策に余念がない。
 
 大塚製薬(東京)の公式通販サイト「オオツカ・プラスワン」では、ポカリスエットやイオンウオーター、経口補水液「オーエスワン」が軒並み「入荷待ち」で購入できなくなっている。同社によると、7月20日ごろから在庫が切れ始めた。担当者は「猛暑の影響で予想をはるかに上回る需要があり、出荷が追いついていない」と説明する。

 酒類販売のリカオー(徳島市)では、スポーツ飲料の品薄状態が続き、欠品となった商品も出ている。「猛暑の影響で、メーカーより一部商品の出荷が制限されている」との張り紙を店頭に掲示し、買い物客に周知している。

 炎天下で作業する建設・建築現場は、各企業が体調管理に腐心している。住宅建築のはなおか(北島町)は、経口補水液の現場への配布を始めた。建設業の大竹組(牟岐町)は、水にぬらして体を冷やすクールタオルを全社員に支給した。建設機械卸販売・リースの喜多機械産業(徳島市)では、工事現場などで使われるミスト式の送風機が、例年より1週間以上早く在庫がなくなったという。

 生産現場も対策に本腰を入れる。ガラス加工機メーカーの坂東機工(同)では、冷却水を入れたスプレーを工場や倉庫に置き、定期的に見回りをして従業員への声掛けをしている。食品充?(てん)機メーカーの四国化工機(北島町)は、通気性が良いなど、暑さに対応した作業服の見直しを検討している。