官民でつくるコウノトリ定着推進連絡協議会の会合が2日、鳴門市大麻町のJA徳島北で開かれた。コウノトリのペアが営巣中の電柱について、四国電力が「保安管理上、長期間放置できない」と電線の撤去を要請した。

 四電の要請に基づく巣の改造計画として▽巣と電線の一部を残す▽巣と電線を全て撤去し、新たに巣台を取り付ける―の2案が示された。四電と推進協で協議して今月中に結論を出し、早ければ9月下旬にも工事を行う。

 推進協などによると、巣は高さ14メートルの電柱の上にあり、電線が支えている。四電は2015年5月に停電やコウノトリの感電を防ぐための対策工事を実施したが、それ以降は点検ができておらず、ふんによる電線損傷があるとみられている。

 巣ではペアが2年連続で繁殖を成功させ、これまで計5羽が巣立っている。

 会合ではJA徳島北から推進協に感謝状と寄付金30万円が贈られた。「コウノトリブランド」のレンコンを販売し、販路拡大と農家の所得向上につながったためで、推進協は活動資金に充てる。