アンバサダーに選ばれた永原さん=海陽町宍喰浦

アンバサダーに選ばれた永原さん=海陽町宍喰浦

 持続可能な自然環境を目指す環境省の「つなげよう、支えよう森里川海プロジェクト」で、普及啓発を担うアンバサダーに海陽町宍喰浦の永原レキさん(40)=藍染スタジオ経営=が選ばれた。2023年度以降、同省が主催するイベントに出演するなどして自身の取り組みを発信する。徳島県関係での認定は2人目。

 プロジェクトでは、親子自然観察会や、自然と人の暮らしをテーマにした絵本作り事業などを通して、環境への負荷を減らす行動変容を促している。これまでにモデルやミュージシャン、環境活動家ら35人をアンバサダーに認定。トークショーやイベントに出演し、それぞれの活動に基づく自然環境に配慮した取り組みをアピールしている。

 永原さんは海陽町出身。14歳から地元でサーフィンを始め、大学時代に学生日本一になった。卒業後は国内外で働きながらサーフィンと音楽、芸術を学び、27歳でUターン。藍染に込められた自然を大切にする感性に共感し、2016年に同町に藍染スタジオを設立した。阿波藍や海、弘法大師を掛け合わせたものづくりに取り組みながら、地域の歴史文化や自然の素晴らしさを伝えている。

 自然の恵みを生かした伝統工芸とサーフィンを組み合わせ、環境保全を広く発信している点が評価された。永原さんは「持続可能な開発目標(SDGs)や脱炭素など社会が環境問題に意識を向け始めている今、1次産業や伝統工芸の価値を伝えるチャンスが来ている。自然や文化、産業の良さを世界に伝えていきたい」と意気込んでいる。

 県関係では、徳島市出身のモデルでエシカルファッションプランナー鎌田安里紗さんが認定されている。